空色なキモチ

□ VOICE □

VOICE 33

第33話 一位二位対決?

悠聖視点




 学校に着くなり、健吾がニヤニヤ近づいてきた。なんだかいやな予感しかしない。


「悠聖、いつの間に弓月と親しくなったんだよ。雰囲気がかなり怪しいんですけど?」


 健吾が僕の右肩を叩いて『白状しなさい』的なアピールをする。
 あれ、どこから見られていたのだろうか。全然気がつかなかった。怪しい雰囲気になった覚えもない。普通に一緒に歩いてきただけだし。


「怪しいと、言うと?」

「なーんかすでにできあがった感じと言うか」


 察しろよ! って健吾が目で訴えているのが手に取るようにわかる。
 でもそんなの認めたら面白くない。軽く首を傾げて簡単にあしらってみることにした。


「あー! もう! めんどくせぇ! つき合ってるのかよ?」


 シビレを切らした健吾がストレートに訊いて来た。
 最初からそう訊いてくれれば答えたのに。笑いをかみ殺して、一回だけうなずいてみせた。


「マジかぁぁぁぁ」

「なんでそんなに驚く?」


 健吾の尋常じゃない驚き方にこっちがビックリしてしまった。
 こんな大げさに驚かれると悪いことしてるみたいじゃないか? 


「中間テストは実質一位二位対決になるってことだろ? 恋人同士でそれかよ」


 そんなの考えてもみなかった。普通にやったら弓月が一番のはず。
 僕は父の期待に応えると言った手前、頑張らないといけない。だけど正直、弓月に負けるのは苦痛じゃない。

 弓月には常に僕の前にいてほしい。

 手の届かない蝶のように……いつまでもヒラヒラと飛んでいてほしいんだ。



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Date:2013/08/09
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Thema:オリジナル小説
Janre:小説・文学

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