空色なキモチ

□ VOICE □

VOICE 15

第15話 複雑な心境

悠聖視点




 携帯電話を見つめながら僕は家路につく。


 彼女の、弓月未来のアドレスが宝物のような気がした。
 これでいつでも彼女と繋がっていられる。それだけで胸が躍るようだった。こんな気持ちになったのは初めてのことだ。


 言葉を発せられない彼女でも、これならいつでも僕に気持ちを伝えてくれるような気がした。


 彼女が好きだ。
 弓月がOKしてくれてうれしかった。

 でも、少しだけ僕の心にわだかまりが残る。

 それは告白をしたタイミング。


 橋本先輩に強引にキスされそうになった後。
 そして、特待生の件で弓月が僕に感謝をした時。


 ふたつの条件が重なったその時に、僕は告白をした。

 
 恐怖に怯えていた時、そして僕に感謝した時。
 彼女は断りづらかったんじゃないだろうか?
 考えてみたら、とっても卑怯なことをしたかもしれない。

 しかも特待生の件の事実を彼女は知らない。

 本当のことを教えてあげるべきだったのかもしれない。



 そう思って……そうわかっていても、僕は彼女がほしかった。


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Date:2013/07/31
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Thema:オリジナル小説
Janre:小説・文学

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