空色なキモチ
概要: 第二話近づく距離 夏休みは夏期講習に行かず、醍醐くんと待ち合わせの図書館まで自転車で通うのが日課になった。 汗をたくさんかいて醍醐くんに会うのがイヤだったからデオドラントシートとスプレーが必需品。ひどい時はトイレで着替えをしたりもしてた。 図書館内はいつも涼しくて快適だったから勉強もはかどった。 醍醐くんの教え方はとっても上手で正直先生よりもわかりやすい。 教科書もノートも見やすく線引きされたりポ...
概要: 2月14日 バレンタイン当日I want to know the truth《幼馴染・中学生》 今年のバレンタインは土曜日だったから午前中授業で学校はあった。 その日わたしは直樹の動向を気にかけていた。 同じクラスの女子だけじゃなく、ほかのクラスの女子からも声をかけられているふうではあったけどいつも以上にそっけなく対応しているように見える。 別にチョコを渡したい訳じゃないんだからと言われている姿も目にしたけど、その女子の背...
概要: 2月13日 バレンタイン前日I'm jealous《幼馴染・中学生》 チョコを湯煎してからだいぶ時間が経つのにキッチンの中にチョコレートの匂いが充満している。 泥団子をこねるように手の中で転がしながらわたしは別のことを考えていた。 数日前の放課後にあったこと。 委員会が終わり、鞄を教室に取りに行って帰ろうとしていた時、中から数人の話し声が聞こえてきた。 その中でも高くてよく通る美百合ちゃんの笑い声がわたしの耳に...
概要: 最初は行きつけのバーで見かける程度の人だった。 お互いカウンターの端同士が定位置で、私が入り口側で彼が最奥の席。時折視線が合い、その時は軽く会釈をしたりしていた。 いつ頃だろう。その回数が増えたのは。 まるでタイミングを合わせたかのように絡む視線。それで会話をしているかのようだった。 彼が目を細めれば私も細める。私が口元に笑みを浮かべれば彼もそうする。それがおかしくてつい笑ってしまった時に初めて...
概要: 行きつけのバーで彼を見かけたのはいつ頃のことだったのだろうか。同じカウンターの端同士、時々合う視線で会話をしているような私達は自然に距離を縮めていったけれど――ムーンライトノベルズさま で開催された『声無しの情景』企画参加作として書いていたものでしたが、R15程度だったのと文字調整ができなかったのでこそりとここに投稿します。5000文字以内、台詞(それに準ずる描写)なし、R18に該当する性描写を入れるが参加条...
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